2009年10月19日

ジブリの次回作の脚本後編。

後編


東京メトロ丸ノ内線。車体および路線図や乗換案内で使われているラインカラーはレッド。彼の揺れない事への挑戦にも赤い信号が灯りかけていた。
ひとりの子供がケンタウロスの背中に登ろう登ろうとし始めたのである。普段の彼であれば登るんじゃないと一喝できたであろう事も、
こと挑戦のさなかにあっては、不思議と自然にそれもひとつの試練として受け入れてしまったのである。まずい揺れてしまいそうだ。
引率の先生は何をしているんだ?生徒が私に登ろうとしているのだぞ?彼は逼迫した状況とはうらはらに片手で吊革に掴まっていた。
ささやかではあるが若きギャラリーたちに対して余裕を表現していたのである。

電車が緩やかなカーブを描いた時、車内で小さな悲鳴が起きた。

声がした方を見やると、数人の男性に羽交い絞めにされた人物。驚いた事に羽交い絞めにされているのはケンタウロスの幼馴染エロスであった。
一度は見間違いかと考えたものの、やはりそこには鋭い目をした女性に激しく詰め寄られているエロスがいる。

エロス! ケンタウロスは思わず声を掛けてしまいそうになるのを押さえ、事の成り行きを見守った。

車内の人々が口ぐちに痴漢痴漢とざわめき出し、遠足に行く子供たちまでもが「痴漢だってよ」と持ち前の好奇心を剥き出しにしている。

「違います!何かの間違いです!殴らないでください!」

久しぶりに聞いた幼馴染の声はケンタウロスを震撼させた。片手で持っていた吊革をさりげなく両手で持つ。私は痴漢行為などはしませんよという最大限のアピールだ。

車内の喧騒がピークに達した時、電車は四ツ谷駅に静かに滑り込む。

引きずりおろされるエロス。幼馴染のエロス。揺れる心。
いや、揺れる訳にはいかない。今、中途半端に救いの手を差し伸べたなら、きっと私まで。
ケンタウロスの心は激しく揺れていた。
無理だ。なんせ私は当然のように裸だ。裸の私が見てもいないエロスの痴漢行為を擁護して一体どうなると言うのか?

『次は赤坂見附〜、赤坂見附〜』

車内アナウンスが響く。

すまないエロス。私にはどうする事も出来なかったんだ。どうする事も、出来なかったんだ。






うん、こんな感じですよ♪

これが宮崎駿監督の元でアニメ化されたら、エンドロールに僕の名前が載るんですね♪



『崖の中ほどのケンタウロス 〜四ツ谷のエロス〜』


監督 宮崎 駿

脚本 奈須 崇

声の出演 千 昌夫
       美輪明宏
       加藤清史郎
       森 光子
       青木さやか
       近藤真彦
       林家パー子     

音楽 久石 譲

主題歌 「揺れる想い」 ZARD

撮影監督 奥井 敦

編集 瀬山武司

配給 東宝

製作 徳間書店
    スタジオジブリ
    日本テレビ放送網
    電通
    ディズニー
    三菱商事
    東宝

プロデューサー 鈴木敏夫

制作 スタジオジブリ

    崖の中ほどのケンタウロス製作委員会


   

うん、こんな感じですよ♪
こうやって書くと急に現実味が沸いてきます。


んー。問題はね、駿さんがね。

駿さんが何と言うか…。

駿さんが果たして『崖の中ほどのケンタウロス 〜四ツ谷のエロス〜』の脚本を見てGOと言うものかどうか…。


うん。
うんうん。

ないな。

『崖の中ほどのケンタウロス』 はまだしも、『崖の中ほどのケンタウロス 〜四ツ谷のエロス〜』は、ないな。

そもそもテーマが痴漢って、ジブリとして、ないな。

うん。 ダメだ。 四ツ谷のエロスはダメだ。
きっとジブリが許さない。


しかし、そうなってくるとジブリの次回作のタイトルとして可能性があるのは…。


『生きがいぽとぽと』、『初恋だらだら』、『恥じらいもぐもぐ』、『葛藤すこんすこん』

『有頂天ぴちょんぴちょん』、『根掘り葉掘りぺらぺら』、『森羅万象ばきゅんばきゅん』

『口をとがらせて』、『鼻をかんだら』、『顔をふいたら』

『地上の一軒家イカロス』、『斜向かいのメドゥーサ』、『崖の中ほどのケンタウロス』



う〜ん。
2ヶ月後の発表が待ち遠しい。

posted by 奈須 崇 at 21:01| 若干の考察。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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